2026年版・3-5

3-5 胃腸薬1(胃の薬)の一問一答

登録販売者試験「第3章:主な医薬品とその作用」から、3-5 胃腸薬1(胃の薬)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-5

制酸成分(炭酸水素ナトリウム等)の働きと注意点として、正しいものはどれか。

  • ①胃酸の分泌そのものを、非常に強力に抑制するとされている。
  • ②胃酸を中和することによって、胃酸過多による胸焼けや胃痛を和らげる。
  • ③アルミニウムを含む成分は、透析を受けている人でも安全に使用できる。
  • ④ナトリウムを含む成分は、高血圧や腎臓病の人に推奨されるとされる。
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正解 ②胃酸を中和することによって、胃酸過多による胸焼けや胃痛を和らげる。
解説
制酸成分は、既に分泌された胃酸と中和反応を起こすことで、胃酸過多による胸焼けや胃痛といった症状を一時的に和らげる働きをします。

他の選択肢の誤り:
・「胃酸の分泌そのものを強力に抑制する」:制酸成分は既に分泌された胃酸を中和するものであり、胃酸の分泌自体を抑制するのはH2ブロッカーなど別の種類の成分の働きです。
・「アルミニウムを含む成分は透析患者でも安全」:アルミニウムを含む制酸成分は、透析を受けている人が使用するとアルミニウム脳症等を起こすリスクがあるため、使用を避ける必要があります。
・「ナトリウムを含む成分は高血圧や腎臓病の人に推奨」:ナトリウムを含む制酸成分は塩分の摂取につながるため、高血圧や腎臓病で塩分制限が必要な人はむしろ注意が必要です。
問23-5

健胃成分(生薬、苦味・芳香成分など)の主な働きはどれか。

  • ①弱った胃の粘膜そのものを、直接的によく修復し保護する働きである。
  • ②胃酸の分泌そのものを、化学的な作用によって中和する働きである。
  • ③味覚や嗅覚を刺激して、唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させる。
  • ④食物に含まれる栄養素の消化を、化学的な作用によって助ける働き。
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正解 ③味覚や嗅覚を刺激して、唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させる。
解説
センブリやオウバクなどの苦味成分、ケイヒやウイキョウなどの芳香成分は、味覚や嗅覚を刺激することで唾液や胃液の分泌を促し、弱った胃の働きを高めて食欲を増進させます。

他の選択肢の誤り:
・「胃粘膜を直接修復・保護する」:これは胃粘膜保護・修復成分の働きであり、健胃成分の主な働きではありません。
・「胃酸を中和する」:これは制酸成分の働きであり、健胃成分の主な働きではありません。
・「食物の消化を化学的に助ける」:これは消化酵素等の消化成分の働きであり、健胃成分の主な働きではありません。
問33-5

消化成分(消化酵素)に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①リパーゼは、体内におけるあらゆる炭水化物の消化を助ける酵素である。
  • ②ジアスターゼは、体内におけるあらゆるタンパク質の消化を助ける酵素である。
  • ③消化酵素はタンパク質でできているため、熱に弱く、加熱すると失活する。
  • ④消化酵素の補給は、胃酸過多の症状に対して最も効果的とされている。
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正解 ③消化酵素はタンパク質でできているため、熱に弱く、加熱すると失活する。
解説
消化酵素はタンパク質を主成分とするため、熱に対して不安定であり、加熱するとその立体構造が崩れて働きを失う(失活する)性質があります。

他の選択肢の誤り:
・「リパーゼは炭水化物の消化を助ける」:リパーゼが分解するのは脂質であり、炭水化物を分解する酵素ではありません。
・「ジアスターゼはタンパク質の消化を助ける」:ジアスターゼ(アミラーゼ)が分解するのは炭水化物(でんぷん等)であり、タンパク質を分解する酵素ではありません。
・「消化酵素の補給が胃酸過多に最も効果的」:消化酵素は消化不良の症状に用いられるものであり、胃酸過多の症状には制酸成分やH2ブロッカーなどが用いられます。
問43-5

胃粘膜保護・修復成分に関する記述として、正しい組み合わせはどれか。

  • ①テプレノン ―――― 粘液の分泌を促し、胃粘膜を保護・修復する
  • ②アルジオキサ ――― 胃酸分泌を抑制する(抗コリン作用)
  • ③スクラルファート ― アルミニウムを含まないため透析患者も安心
  • ④アズレン ――――― 強力な殺菌作用でピロリ菌を除去する
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正解 ①テプレノン ―――― 粘液の分泌を促し、胃粘膜を保護・修復する
解説
テプレノンは、胃粘膜での粘液の分泌を促すことで、胃粘膜を保護し修復を助ける成分です。

他の選択肢の誤り:
・「アルジオキサ ―― 抗コリン作用で胃酸分泌を抑制」:アルジオキサはアルミニウムを含む胃粘膜保護・修復成分であり、抗コリン作用で胃酸分泌を抑制するものではありません。
・「スクラルファート ―― アルミニウムを含まず透析患者も安心」:スクラルファートはアルミニウムを含む成分であり、透析を受けている人は使用を避ける必要があります。
・「アズレン ―― 強力な殺菌作用でピロリ菌を除去」:アズレンは抗炎症作用によって粘膜の修復を助ける成分であり、ピロリ菌を除去するような強力な殺菌作用は持ちません。
問53-5

胃酸分泌抑制成分(H2ブロッカー等)に関する記述として、一般用医薬品の範囲で正しいものはどれか。

  • ①ファモチジン等は第1類医薬品に分類され、薬剤師による情報提供が必要である。
  • ②ピレンゼピン塩酸塩は、ヒスタミンの働きを抑えて胃酸を止めるとされている。
  • ③H2ブロッカーは、小児から高齢者まで誰でも自由に購入できるとされている。
  • ④胃痛が治まっても、再発防止のためにさらに2週間以上は服用し続ける必要がある。
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正解 ①ファモチジン等は第1類医薬品に分類され、薬剤師による情報提供が必要である。
解説
ファモチジン等のH2ブロッカーを含む胃腸薬は、一般用医薬品の中でもリスクの高い第1類医薬品に分類されており、販売時には薬剤師による情報提供が義務付けられています。

他の選択肢の誤り:
・「ピレンゼピンはヒスタミンの働きを抑える」:ピレンゼピン塩酸塩はヒスタミンではなくアセチルコリンの働きを抑える抗コリン成分(M1受容体遮断)であり、ヒスタミンH2受容体を遮断するものではありません。
・「H2ブロッカーは誰でも自由に購入できる」:H2ブロッカーには小児や高齢者への使用制限があり、また第1類医薬品として薬剤師の情報提供を受けた上での購入が必要です。
・「再発防止のため2週間以上服用し続ける」:H2ブロッカーの長期連用(2週間を超える使用)は避けるべきとされ、症状が続く場合はむしろ医師の診察を受ける必要があります。
問63-5

抗コリン成分(ロートエキス等)を配合する胃腸薬の注意事項として、正しいものはどれか。

  • ①胃酸過多や腹痛を鎮めるが、口の渇き、便秘、目のかすみ等の副作用が出ることがある。
  • ②胃の働きを非常に活発にする効果があるため、食欲不振の人には最適であるとされている。
  • ③緑内障の症状を大きく改善する効果があるとされている、有用な成分である。
  • ④乗物酔い薬との併用は積極的に推奨されるとされている、有用な成分である。
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正解 ①胃酸過多や腹痛を鎮めるが、口の渇き、便秘、目のかすみ等の副作用が出ることがある。
解説
ロートエキス等の抗コリン成分は、副交感神経の働きを抑えることで胃酸の分泌や胃腸の痙攣を抑えますが、全身性の作用として口の渇き、便秘、目のかすみ(散瞳)などの副作用が現れることがあります。排尿困難や緑内障の症状がある人は、使用を避けるか事前に相談する必要があります。

他の選択肢の誤り:
・「胃の働きを活発にし食欲不振に最適」:抗コリン成分は胃腸の働きをむしろ抑制する方向に作用するものであり、食欲不振の改善を目的とした成分ではありません。
・「緑内障の症状を改善する」:抗コリン成分は眼圧を上昇させる恐れがあり、緑内障の症状をむしろ悪化させる可能性があるため、緑内障のある人は使用に注意が必要です。
・「乗物酔い薬との併用は推奨される」:乗物酔い薬にも抗コリン成分が含まれていることが多く、併用すると成分が重複して副作用が強く出る恐れがあるため、推奨されません。
問73-5

鎮痛鎮痙(ちんつうちんけい)薬に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①胃腸の平滑筋の痙攣(けいれん)を抑え、腹痛を和らげる薬である。
  • ②アスピリンなどの解熱鎮痛薬と、同じ成分が配合されているとされる。
  • ③下痢をしている時の腹痛には、使用してはいけないとされている。
  • ④眠くなる成分は含まれていないため、運転操作は問題ないとされている。
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正解 ①胃腸の平滑筋の痙攣(けいれん)を抑え、腹痛を和らげる薬である。
解説
鎮痛鎮痙薬は、抗コリン成分(ブチルスコポラミン等)やパパベリン塩酸塩などが用いられ、胃腸の平滑筋の異常な痙攣を抑えることで腹痛を和らげます。目のかすみや眠気が現れることがあるため、服用後の運転操作には注意が必要です。

他の選択肢の誤り:
・「アスピリン等と同じ成分が配合される」:鎮痛鎮痙薬に配合される成分は抗コリン成分やパパベリン等であり、アスピリンなどの解熱鎮痛成分(NSAIDs)とは異なる種類の成分です。
・「下痢時の腹痛には使用してはいけない」:下痢に伴う腹痛への使用が一律に禁止されているわけではありませんが、原因不明の激しい腹痛の場合は自己判断で使用せず医師に相談することが望ましいとされています。
・「眠くなる成分は含まれず運転は問題ない」:抗コリン成分やパパベリン等により目のかすみや眠気が現れることがあり、服用後の運転操作には注意が必要です。
問83-5

消泡成分「ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)」の配合目的はどれか。

  • ①胃の中の胃酸をより強く中和することによって、ゲップを止めるとされている成分である。
  • ②消化管内に発生したガス(気泡)を合体させ、排出しやすくして腹部膨満感を改善する。
  • ③胃粘膜の表面に厚い泡の層を作ることで、胃酸の刺激から守るとされる成分。
  • ④腸内にいる悪玉菌を強力に殺菌して、ガスの発生を元から絶つとされる成分。
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正解 ②消化管内に発生したガス(気泡)を合体させ、排出しやすくして腹部膨満感を改善する。
解説
ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)は、消化管内で発生した細かい気泡の膜を壊して合体させ、ゲップやおならとして排出しやすくすることで、腹部膨満感を改善する消泡成分です。

他の選択肢の誤り:
・「胃酸を中和してゲップを止める」:これは制酸成分の働きであり、ジメチコンの働きではありません。
・「胃粘膜に泡の層を作り胃酸から守る」:ジメチコンはガスの泡を合体させて壊す働きをする成分であり、逆に泡の層を作って保護するものではありません。
・「悪玉菌を殺菌してガス発生を絶つ」:ジメチコンに殺菌作用はなく、あくまで発生したガスを物理的に処理する成分です。
問93-5

漢方薬「安中散(あんちゅうさん)」の適応として、正しいものはどれか。

  • ①体力中等度以下で、胃痛や腹痛があり、ときに胸焼けやげっぷなどを伴うもの。
  • ②体力が非常に充実していて、便秘がちで腹部膨満感があるとされているもの。
  • ③体力があまりなく、手足がいつも冷えていて、激しい下痢をするとされているもの。
  • ④主にストレスが原因で生じる、喉のつかえ感があるとされているものである。
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正解 ①体力中等度以下で、胃痛や腹痛があり、ときに胸焼けやげっぷなどを伴うもの。
解説
安中散は、冷え性で胃腸が弱い体質の人にみられる胃痛や腹痛、それに伴う胸焼けやげっぷなどの症状によく用いられる代表的な漢方胃腸薬です。

他の選択肢の誤り:
・「体力充実で便秘がちで腹部膨満感」:これは体力が充実した人向けの、便秘に用いられる別の漢方処方が想定される症状であり、安中散の適応ではありません。
・「体力がなく手足が冷え激しい下痢」:これは冷え症の下痢に用いられる別の漢方処方が想定される症状であり、安中散の適応ではありません。
・「ストレスによる喉のつかえ感」:これは半夏厚朴湯の適応であり、安中散の適応ではありません。
問103-5

胃腸薬の使用上の注意として、誤っているものはどれか。

  • ①アルミニウムを含有する製剤は、長期間にわたって漫然と使用しないことが重要である。
  • ②H2ブロッカーで症状が改善しない場合は、重篤な病気の可能性もあるため早期に受診する。
  • ③胃薬は種類が多いため、症状(胃痛、もたれ、胸焼け等)に合わせて適切なものを選ぶべきである。
  • ④食べ過ぎによる胃もたれには、胃腸の働きを抑える鎮痛鎮痙薬が、最も効果的であるとされる。
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正解 ④食べ過ぎによる胃もたれには、胃腸の働きを抑える鎮痛鎮痙薬が、最も効果的であるとされる。
解説
食べ過ぎや消化不良による胃もたれには、消化を助ける消化薬や、胃の働きを高める健胃薬が適しています。鎮痛鎮痙薬は胃腸の動きを抑える成分であり、これを使用すると胃の動きがさらに鈍くなり、かえって症状を悪化させる恐れがあります。

他の選択肢について(いずれも正しい記述):
・「アルミニウム含有製剤は長期間漫然と使用しない」:アルミニウムを含む製剤の長期使用はアルミニウム脳症等のリスクがあるため、漫然と使い続けるべきではありません。
・「H2ブロッカーで改善しなければ早期受診」:H2ブロッカーを服用しても症状が改善しない場合、かぜではない重篤な病気が隠れている可能性もあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。
・「症状に合わせて適切な胃薬を選ぶ」:胃痛、もたれ、胸焼けなど症状の種類によって適した成分が異なるため、症状に合わせて胃薬を選ぶことが重要です。

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