2026年版・3-12

3-12 漢方処方製剤・生薬製剤の基礎の一問一答

登録販売者試験「第3章:主な医薬品とその作用」から、3-12 漢方処方製剤・生薬製剤の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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アプリ形式で解く(全470問) 第3章:主な医薬品とその作用の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-12

漢方処方製剤の使用における基本的な考え方として、正しいものはどれか。

  • ①全ての漢方処方は体質を問わず、誰にでも同じように作用するという考え方が基本とされている。
  • ②体質及び症状(いわゆる「証」)を踏まえ、それに適した処方を選ぶことが重要である。
  • ③漢方処方製剤には副作用が生じることはなく、証を考慮せず使用してよいとされている。
  • ④西洋医学の病名にのみ基づいて選択すればよく、体質は考慮しなくてよいとされている。
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正解 ②体質及び症状(いわゆる「証」)を踏まえ、それに適した処方を選ぶことが重要である。
解説
漢方医学では、使用する人の体質や症状の現れ方を「証」と呼び、この証に適した処方を選ぶことが重要とされています。この考え方に基づき、一般用漢方製剤の添付文書等には、使用対象をある程度限定する「しばり」と呼ばれる表現が設けられています。

他の選択肢の誤り:
・「体質を問わず誰にでも同じように作用する」:漢方処方製剤は証によって適した処方が異なり、体質を問わず同じように作用するという考え方は基本ではありません。
・「副作用は生じず証を考慮せず使用してよい」:漢方処方製剤にも副作用は生じ得るため、証を考慮せずに使用してよいわけではありません。
・「西洋医学の病名のみで選び体質は考慮しない」:漢方処方製剤の選択では、病名だけでなく体質や症状(証)を考慮することが重要です。
問23-12

漢方処方製剤の構成生薬に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①一般の使用者が、体質に合わせて構成生薬を自由に増減してよいとされている。
  • ②構成生薬は薬理作用を全く持たず、組み合わせは安全性に影響しないとされている。
  • ③構成生薬を変更すると性質が変化し、思わぬ副作用が生じ得るため行うべきでない。
  • ④漢方処方製剤に構成生薬という考え方はなく、単一成分からなるとされている。
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正解 ③構成生薬を変更すると性質が変化し、思わぬ副作用が生じ得るため行うべきでない。
解説
漢方処方製剤は、それぞれの処方ごとに定められた複数の生薬の組み合わせ(構成生薬)によって特徴付けられています。この組み合わせを一般の使用者が自己判断で変更すると、処方全体としての性質が変化し、期待した効果が得られなかったり、思わぬ副作用が生じたりする恐れがあるため、行うべきではありません。

他の選択肢の誤り:
・「使用者が構成生薬を自由に増減してよい」:構成生薬の増減は、処方全体の性質を変えてしまう危険な行為であり、使用者が自己判断で行うべきではありません。
・「構成生薬は薬理作用を全く持たない」:構成生薬にはそれぞれ薬理作用が期待される成分が含まれており、組み合わせによって処方全体の効果や安全性に影響します。
・「構成生薬という考え方はなく単一成分からなる」:漢方処方製剤は、複数の生薬を定められた分量で組み合わせて構成されるものであり、単一成分からなるわけではありません。
問33-12

一般用漢方製剤の添付文書等に記載される「しばり」表現に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①服用してはならない年齢の上限のみを示す表現であるとされる。
  • ②漢方処方製剤には「しばり」に相当する記載は一切存在しないとされる。
  • ③販売価格の目安を示すための表現であり、体質とは無関係とされる。
  • ④「体力中等度以上で」等、証の観点から対象者を限定する表現である。
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正解 ④「体力中等度以上で」等、証の観点から対象者を限定する表現である。
解説
一般用漢方製剤の添付文書等には、「証」の考え方に基づいて、その処方が適した体質・症状の対象者をある程度限定するための表現(いわゆる「しばり」)が記載されており、これによって購入者が自分の体質・症状に適した製剤を選ぶ目安となります。

他の選択肢の誤り:
・「服用してはならない年齢の上限のみを示す」:「しばり」は年齢制限のみを示すものではなく、体力や体質、症状の特徴(証)を示す表現です。
・「しばりに相当する記載は一切存在しない」:実際には多くの一般用漢方製剤の添付文書に「しばり」の記載が存在します。
・「販売価格の目安を示す表現」:「しばり」は価格とは無関係であり、証の観点から対象者を示すための表現です。
問43-12

漢方処方製剤の有効性・安全性に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①構成生薬に薬理作用が期待される成分が含まれても、単独で有効性が確認済みではない。
  • ②漢方処方製剤は、医薬品副作用被害救済制度の対象にならない制度上の除外品目。
  • ③漢方処方製剤は自然由来の成分のみからなり、副作用は理論上起こり得ないとされている。
  • ④全ての漢方処方製剤は、西洋薬と全く同じ手法で有効性・安全性の試験を経ている。
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正解 ①構成生薬に薬理作用が期待される成分が含まれても、単独で有効性が確認済みではない。
解説
漢方処方製剤は、個々の構成生薬に含まれる成分を単独で取り出して有効性・安全性を確認したものではなく、生薬の組み合わせ全体としての伝統的な使用実績等に基づいて評価されているものです。

他の選択肢の誤り:
・「医薬品副作用被害救済制度の対象にならない除外品目」:漢方処方製剤も医薬品である以上、医薬品副作用被害救済制度の対象となり得ます。
・「自然由来の成分のみで副作用は理論上起こり得ない」:自然由来の成分であっても薬理作用を持つため、漢方処方製剤にも副作用は起こり得ます。
・「西洋薬と全く同じ手法で試験を経ている」:漢方処方製剤の多くは、伝統的な使用実績等に基づくものであり、西洋薬と全く同じ試験手法によって評価されているわけではありません。
問53-12

カンゾウ(甘草)を含む漢方処方製剤の使用に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①カンゾウには中枢神経系の興奮作用があり、不眠を招くことが知られているとされる。
  • ②多くの処方に配合されグリチルリチン酸を含み、併用時は偽アルドステロン症等に注意する。
  • ③カンゾウは漢方処方製剤にはほとんど使用されない生薬であるといわれている。
  • ④カンゾウの主な作用は瀉下(下剤)作用であり、便秘の際に用いられる成分であるとされる。
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正解 ②多くの処方に配合されグリチルリチン酸を含み、併用時は偽アルドステロン症等に注意する。
解説
カンゾウは非常に多くの漢方処方に配合される代表的な生薬で、グリチルリチン酸を含みます。複数の漢方処方製剤やかぜ薬等を併用すると、グリチルリチン酸の総摂取量が増えてしまい、むくみや血圧上昇などを伴う偽アルドステロン症のリスクが高まることがあるため注意が必要です。

他の選択肢の誤り:
・「中枢神経系の興奮作用があり不眠を招く」:このような中枢興奮作用はカンゾウの代表的な特徴として知られているものではありません。
・「漢方処方製剤にはほとんど使用されない」:カンゾウは非常に多くの漢方処方に配合される、使用頻度の高い代表的な生薬です。
・「主な作用は瀉下作用で便秘に用いられる」:瀉下作用を持つ代表的な生薬はダイオウであり、カンゾウの主な作用ではありません。
問63-12

マオウ(麻黄)を含む漢方処方製剤に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①マオウを含む漢方処方製剤に、体を興奮させる作用はないとされている。
  • ②マオウには血行を悪化させる作用があり、冷え症の悪化が懸念されるとされる。
  • ③エフェドリンを含み中枢神経系への刺激作用があり、心臓病等がある人は注意する。
  • ④マオウは瀉下作用を持つ生薬であり、便秘のある人にのみ使用されるとされている。
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正解 ③エフェドリンを含み中枢神経系への刺激作用があり、心臓病等がある人は注意する。
解説
マオウはエフェドリンという成分を含む生薬で、気管支を広げる作用等が期待される一方、中枢神経系を刺激する作用や心臓への負担も伴うため、心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害等がある人は使用に注意が必要です。

他の選択肢の誤り:
・「体を興奮させる作用はない」:マオウに含まれるエフェドリンには中枢神経系を興奮させる作用があり、この記述は誤りです。
・「血行を悪化させ冷え症を悪化させる」:マオウにこのような血行悪化作用は特筆されていません。
・「瀉下作用を持ち便秘のある人にのみ使用」:瀉下作用を持つ代表的な生薬はダイオウであり、マオウの主な作用ではありません。
問73-12

ダイオウ(大黄)を含む漢方処方製剤に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①ダイオウを含む漢方処方製剤は、体力の弱い人ほど積極的に使用すべきとされる。
  • ②ダイオウは鎮咳作用を持つ生薬であり、便秘への作用は知られていない。
  • ③ダイオウは授乳中の使用について、乳児への影響は一切報告されていない。
  • ④瀉下作用があり、妊婦の使用は流早産の可能性等から注意が必要とされる。
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正解 ④瀉下作用があり、妊婦の使用は流早産の可能性等から注意が必要とされる。
解説
ダイオウは腸の運動を促す瀉下作用を持つ代表的な生薬で、妊婦が使用すると腸の急激な運動によって流早産を誘発するおそれがあるとされ、注意が必要です。

他の選択肢の誤り:
・「体力の弱い人ほど積極的に使用すべき」:ダイオウは瀉下作用が強い生薬であり、体力の弱い人にはむしろ慎重な使用が求められることが多く、積極的に使用すべきというのは誤りです。
・「鎮咳作用を持ち便秘への作用は知られていない」:ダイオウの代表的な作用は瀉下作用(便秘への作用)であり、鎮咳作用を主とする生薬ではありません。
・「授乳中の乳児への影響は一切報告されていない」:ダイオウの成分が母乳へ移行し、乳児に下痢を生じさせることがあるとされており、授乳中の使用にも注意が必要です。
問83-12

生薬製剤に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①動植物の薬用部分や鉱物等を基原とする生薬を組み合わせて配合された医薬品である。
  • ②生薬製剤に配合される成分は、化学的に合成された成分のみに限られるとされる。
  • ③生薬製剤は、必ず漢方処方に基づいて構成されるものに限定されるとされている。
  • ④生薬は伝統的な使用実績が全くない、近年になって開発された成分区分であるとされる。
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正解 ①動植物の薬用部分や鉱物等を基原とする生薬を組み合わせて配合された医薬品である。
解説
生薬製剤は、動植物の薬用とされる部分や鉱物等(生薬)を組み合わせて配合された医薬品です。漢方処方製剤とは異なり、決まった処方(構成生薬の組み合わせ)という考え方に必ずしも基づくものではなく、生薬の薬効を期待して配合される点に特徴があります。

他の選択肢の誤り:
・「化学的に合成された成分のみに限られる」:生薬製剤は動植物や鉱物由来の天然成分(生薬)を中心に配合されるものであり、化学合成成分のみに限られるわけではありません。
・「必ず漢方処方に基づいて構成される」:生薬製剤は漢方処方の考え方に必ずしも基づくものではなく、漢方処方製剤とは区別される概念です。
・「伝統的な使用実績が全くない近年の成分区分」:生薬の多くは古くからの伝統的な使用実績に基づくものであり、近年になって初めて開発された区分ではありません。
問93-12

漢方処方製剤を一定期間使用しても症状の改善が見られない場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①改善が見られない場合は、直ちに用量を自己判断で通常の2倍に増やすべきである。
  • ②証が合っていない可能性等も考えられ、漫然と使用を続けず受診を検討する。
  • ③漢方薬は自然由来なので、改善するまで何年でも同じ製剤を使い続けるべきである。
  • ④漢方処方製剤には副作用がないため、改善しなくても中止する必要はない。
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正解 ②証が合っていない可能性等も考えられ、漫然と使用を続けず受診を検討する。
解説
漢方処方製剤を一定期間使用しても症状の改善が見られない場合、選択した処方がその人の証に合っていない可能性等が考えられるため、漫然と使用を続けるのではなく、医療機関の受診を検討することが望ましいとされています。

他の選択肢の誤り:
・「直ちに用量を自己判断で2倍に増やす」:定められた用法・用量を超えて自己判断で服用量を増やすことは危険であり、避けるべき対応です。
・「改善するまで何年でも同じ製剤を使い続ける」:症状が改善しないまま漫然と長期間使用を続けることは適切ではありません。
・「副作用がないため改善しなくても中止不要」:漢方処方製剤にも副作用は起こり得るため、改善が見られない場合に中止を検討しなくてよいわけではありません。
問103-12

漢方処方製剤の使用上の注意点に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①他の医薬品との相互作用(同一の生薬成分の重複等)にも注意が必要である。
  • ②小児や高齢者、妊婦等への使用については、他の医薬品と同様の注意を要する場合がある。
  • ③「証」に関わらず、症状名が一致すればどの処方でも同様の効果が得られる。
  • ④一般用漢方製剤は、比較的長期間(1ヶ月位)服用されることが前提のものが多い。
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正解 ③「証」に関わらず、症状名が一致すればどの処方でも同様の効果が得られる。
解説
漢方処方製剤は、たとえ症状名が同じであっても、その人の体質や症状の現れ方(証)によって適した処方が異なります。証を考慮せずに処方を選択すると、十分な効果が得られなかったり、かえって副作用が生じやすくなったりすることがあります。

他の選択肢について(いずれも正しい記述):
・「他の医薬品との相互作用に注意が必要」:カンゾウやマオウなど、他の医薬品にも含まれることのある生薬成分が重複すると、副作用のリスクが高まることがあるため注意が必要です。
・「小児・高齢者・妊婦等への使用は他の医薬品と同様の注意」:漢方処方製剤であっても、小児、高齢者、妊婦等に対しては他の医薬品と同様に、使用の可否や量について注意を要する場合があります。
・「比較的長期間(1ヶ月位)服用されることが前提」:一般用漢方製剤の中には、多くの西洋薬のような短期的な対症療法とは異なり、体質改善等を目的として比較的長期間服用されることが前提となっているものが多くあります。

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